American McGee's Grimm -A Boy Learns What Fear Is-
時代につれてヌルくなってしまった
グリム童話の24話の物語を
自らの手でもう一度ダークな世界観に戻そう!


この作品を手がけているのはアリス イン ナイトメア
メインプロデューサーであったアメリカン・マギーによる作品。
販売はダウンロード販売のみで、全24話だが1話300円前後とお手ごろな価格。

今回取り上げる体験版の物語は、
邦題 「こわがることをおぼえるために旅にでかけた男」。
お話の詳細はこちら

システム

ゲームのシステム自体は非常にシンプル。
子供向けへと変わってしまった童話の世界を
移動とジャンプキーというシンプルな操作で
ゲームの指示に従いつつ"汚して"いく。
汚していくことで物語に干渉する仕組みだ。
プレイヤー(グリム)の周りが汚れるようになっており、
汚していくうちにゲージがたまり、一度に汚せる範囲が増えていく。
ただし、ステージが変わるとまたゲージはリセットされる。

グラフィック・サウンド

グラフィックはテクノロジー的には割と最近に多い
モーションブラーやセルフシャドウ、遠景にソフトフォーカスがかかってたり
微妙にブルーム効果なども見られ、ラグドールもあるのだが、
ポリゴンが荒く、テクスチャもコミカル路線とはいえ荒さがみられる。
そしてその割に動作は重い方でそこそこのパソコンがないと動作しないかもしれない。

とはいえ、
美術的に見れば独特のデザインを確立しており、
コミカルだがブラックユーモアという世界観が目を惹く。

サウンドは悪くなく、BGMもなかなか良いが、曲数が少ないのが残念。
世界観が変わる前と変わった後でBGMが変わっても良かったのではないかと思う。

ゲームプレイ

ゲームを開始すると、操り人形風に物語が語られる。
このときの雰囲気がイイ!b のだが、
会話は早いので字幕があるとはいえ英語が苦手だとかなりつらい。
これは今のところ日本語版が出ることを願うしかなさそうである。

また、ゲーム性重視に作られていないのかゲーム自体はかなりシンプルで、
色々周りに変化があって面白いものの単調になりがちなのが残念。

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キャラクターとなったグリムが物語を語る。

操り人形劇場のように進行していく。雰囲気がイイカンジ!

男はたとえ死体を見たとしても怖がらない。凄い度胸である。

シーンごとの色彩バランスは秀逸。


ゲーム開始!
最初は可愛らしい世界観だが…

このように自分の周りが腐った感じになり汚れていく。

汚れを綺麗にするキャラも。


ジャンプを二回押すとストンピング!ばっちぃなぁ。

鶏が…。ダークになるとグロい演出も。


シークレットもあります。


ほとんどをダークにするとかなりヤバい雰囲気。

キャラクターも逃げ惑う…!


ミッションを達成すると展開が変わるのだ!

クリアするとスコアやらが出て次へ進める。

しつこいようですがビフォー…

アフター。

首吊りのシーンも。。最初は色々変化があって面白いが、することがシンプルな為に単調になりがち。

子供をマッチに変身させて処刑。妙にブラックな演出。


全てのミッションを達成すると展開の違う話が見れるのだ!

プレイヤー(グリム)がダークにしたのでお話もダークに。

これも・・・

これもダークに。不気味な空気が漂ってます。。

ホラーじゃないブラックというちょっと新しい世界観が面白いが、
少なくとも”とにかくオススメ出来るゲームだ!”とは言えない。
その理由は何よりも単調なゲーム性にある。
世界観が気に入って発売から24時間以内に無料でダウンロードして、
のんびり楽しむにはまぁまぁ良いとしても、
ゲーム的には買うほどの価値があるかと言われたら
「ないかもねぇ」と言わざるを得ないかも。